こうした問題は、薬事法や医事法、医療保険に関する様々な改革があってのことですので早急には難しいかとも思われますが、少なくとも美容外科の現場に従事するドクターたちは、より理想の医療を求めて日々たゆまぬ努力を続けておられます。それをふまえて予測することを許していただければ、そう遠くない将来、美容外科はもっと総合的な新しい医療分野として発展していくのではないでしょうか。もちろんその中心にあるのはアンチエイジング治療です。
とにかく今現在、我が国の社会状況をふり返るまでもなく、焦眉の急は高齢化対策にあることは論を待ちません。社会、経済、福祉の面でも様々な改革が必要でしょうが、医療の分野はさらに急激に危機的状況に向かうことは避けられません。そうした中で、いち早くアンチエイジングの分野に足を踏み入れた美容外科にかかる期待も当然大きなものとなるわけです。
美容外科に従事するドクターのほとんどは、実は形成外科や皮膚科だけでなく、婦人科や眼科、歯科、内科、その他様々な医療分野をまたいで仕事をしています。治療上での必要がそうさせているわけですが、複数の分野での医療資格を持つドクターが美容外科に数多いというのは事実なのです。当然それぞれの医療分野における最新技術はどんどん美容外科にもフィードバックされてきます。法的問題さえクリアされれば、美容外科のクリニックの多くが、いつでも総合病院として活躍できる素地はすでにあるのです。
一方で、アンチエイジング治療というものがより総合医療的に発展していくことが望まれ期待されている現在、最もその理想に近いところに立っているのは誰なのかと問われれば、それはもう美容外科のドクターたちであることは説明するまでも無いでしょう。もし今後、日本の医学界に「総合アンチエイジング科」といったような分野が立ち上げられるとすれば、これは美容外科のノウハウが数多く用いられることになる可能性は実に高いのです。
そうして美容外科のスタンスがアンチエイジングという方向に向かっていくとすれば、これまでの美容専門の治療分野はまた別に存在を続けていくのかというと、これはむしろ他の様々な医療分野の中に、審美的治療のノウハウが溶け込んでいくのではないかという予測も成り立ちます。すでに歯科治療の中には一般の治療ノウハウと両立するように、審美的な治療ノウハウが確固たる地位を得て、溶け込んでいるわけです。こうした動きが他の外科治療の分野、胃潰瘍の手術や乳がんの手術、事故や災害による外傷の治療、ありとあらゆる治療において、美容外科の審美的治療ノウハウは生かされていくはずです。
美容外科の参考情報 → ヴェリテクリニック